身近な公共施設である「学校施設」をもっと有効活用できないだろうか?
川崎市では、学校施設開放においてよく使われている体育館や校庭だけではなく、特別教室等(多目的室、特別活動室や音楽室など)の更なる有効活用に向けた取組を進めています。
『Kawasaki教室シェアリング』と題したこの取組を、弊社はR4年度にお手伝いしました。
まずアンケート調査で、市民(476件)や市民活動団体(178件)のニーズを把握しました。施設が開放されていることを知らなかったという方が4割以上もいること。7割以上の方が特別教室等を利用してみたいという回答がありました。
続いて、アンケート回答者の中で関心のある方を募り、特別教室等の使い方をさらに深掘りするワークショップをR4年10月より市内 3校で実施しました。
学校は一度卒業してしまうとなかなか関係性を持ちにくい場所である一方で、誰もが子どもの頃には通ったことがある大切な場所でもあります。
ワークショップの中で印象的だったのは、単なる場所の活用ではなく、地域と子どもとのつながりの機会にしたい、学びの場にしたいと言った学校の特性を活かした活用アイデアが多く寄せられたことです。
R4年11月には学校を活用した「お試し開放イベント」を地元NPOの協力を得て開催。
また、R5年1月から2月にかけては、ワークショップで出たアイデアをお試し実施するイベントを、ワークショップ参加者有志が集まって3校で実施しました。
このイベントでは、防災講座や学校の備蓄倉庫の見学、救急救命などの防災コンテンツ。多世代合唱、鍵盤ハーモニカ演奏などの音楽コンテンツ。子どものケーキづくり、駄菓子屋、コミュニティカフェなど食と交流。フォトジャーナリストによる講演会、スポーツのパブリックビューイング、16mmフィルム上映会、哲学対話、工作、ワークショップの取り組み紹介など、実に多様なアイデアが実施され、改めて学校という場所の可能性を実感することができました。
こうした検討や実践の効果が地域の人々による更なる学校施設の活用につながることが期待されます。
「特別活動室等利活用検討業務」支援業務委託
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