川崎市では、コミュニティの10年後を考える「希望のシナリオ」を掲げ、7つの区ごとに多様な主体が連携しながら、その実現に向けた方策を考えてきました。(詳しくはこちら)
宮前区は、『(仮称)宮前区の「希望のシナリオ」実現プロジェクト』と称して、①いつまでに何をつくるか最初に決めないこと、②行政も多様な主体の「一員」として区民と一緒になって検討に加わることをポイントとして掲げ、参加と協働による地域課題解決の「新たなしくみ」を考えてきました。弊社は、区民のみなさんと区役所が一緒に考える場として、ワークショップやまち歩きの企画・実施や情報ツールの作成などをお手伝いしました。
まずは、宮前区の誇る「豊かな市民活動・地域活動」を区民と職員が学び合うところから始めました。防災や美化活動などの地域活動、コミュニティカフェ、まちなかでのマルシェ、川や公園での自然とのふれあいなど、多彩な活動が広がっています。こうした活動のつながりを分野ごとの活動や実施されている場所を整理し、「活動相関図」にまとめました。
一方で、多彩な活動が行われていることが分かったものの、知っているのは一部であることにも気付きました。
そこで活動の現場に行って話を聞いてみる「“みやまえ取り組み隊”現地ツアー」を行うことからはじめました。「活動相関図」を見ながら、区民のみなさんと見に行きたい、見に来てほしい活動を出し合い、区職員がツアーにアレンジしました。6日間のツアーには区民・職員等100人以上が参加し、34の活動を学んできました。
現地ツアーでは、参加者の皆さんに「ふりかえりシート」にご記入いただき、活動現場から得られた気づきや活動の手助けになりそうなアイデアを書いていただきました。それらを整理し、宮前区内の様々な活動の手助けになりそうなしくみ、しかけやノウハウを「“みやまえ取り組み隊”活動の手助けになるかも?!アイデア集」にまとめ、大きく6つの柱となる活動を支援するしくみが見えてきました。
また「現地ツアー報告会&ミーティング」では、現地ツアーで見つけてきた地域資源を活かしながら、地域の様々な活動を活性化させるしくみをみんなで考え、協力者を募りました。その後、6つのアクションについて「実際に進めたい」と手を挙げていただきました。
アクションの実施は、新型コロナウイルス感染症の発生に伴い叶いませんでしたが、宮前区の区域レベルの新たなしくみづくりに向けて、様々な主体とともに、トライ&エラーで検討が進んでおり、今後の展開に期待が高まります。
宮前区での「新たなしくみ」づくりに向けた区民検討会議等実施支援業務委託
(仮称)宮前区の「希望のシナリオ」実現プロジェクト実施支援業務委託
since:2018-2020
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